手間の向こう側にあるもの

2026/07/29

毎日の家事の中で、最も時間と労力を奪っていくのが「料理」ではないでしょうか。

冷蔵庫の残り食材の確認にはじまり、買い物リストの作成、メニューの決定。調理という実行フェーズを経て、片付け、生ゴミの処理まで。

一日の中で、こんなにも手間のかかる家事は他にありません。

働き盛りの世代は、仕事も家庭も両立させようと奮闘しています。

ワークライフバランスという言葉が浸透し、「仕事も大切、家庭も大切」という理想が掲げられるようになりました。

理想としては素晴らしいことです。

でも、その理想を現実にするのは、本当に大変ですよね。

「楽できる選択肢」はたくさんある

ここで少し、食の現場の話をさせてください。

ある有名ホテルの「シェフ自慢のデミグラスソース」。

実は業務用デミグラスソースを仕入れて、少し味を変えて再加熱しているだけ。仕込み時間は5分です。

高級中国料理のチェーン店では、メイン食材こそ店舗で炒めるなど調理していますが、ソースやスープはすべてレトルトを温めて盛り付けているだけです。

「自家製カニクリームコロッケ」をうたう大手惣菜店。

実態は、業務用冷凍カニクリームコロッケを揚げて、市販のケチャップとマヨネーズを混ぜたソースをかけているだけです。ソースの配合が自社レシピなので「自家製」なんでしょう。笑

これらは全部、実在する話です。

法律違反をしていないので「問題ない」。

お客さんは「美味しい」と食べてくれます。

だから成り立っているのです。

「黙っていればわからない」 

「おいしければそれでいい」

プロの現場でも、その選択肢はあります。

そして、ある意味では「合理的」な判断ですらあります。

「ちゃんとやりたい」という想い

でも、情熱弁当が選んでいるのは、別の道です。

楽をすることと、工程を省略することは違う。

日々の営業の中でも、工夫と試行錯誤を重ねています。

一つの工程を効率化できないか、より無駄のないオペレーションはできないか、常にそう考え続けているのです。

念願かなって自分のお店を出し、自分のメニュー、自分の味で勝負することにしたのなら。

楽をすることよりも、「ちゃんとやりたい」という想いが優先される。

その信念を貫くことって、本当に素晴らしいと思うんです。

でも、何かに本気で向き合い続ける人の姿勢には、私たちが失いかけていた大切なものが映っているような気がします。

生産者が一生懸命作った食材を、最終加工するのは料理人。

次にバトンを渡すのは、もうお客さまです。

その覚悟を持って、情熱弁当は日々の仕事をしています。

朝早くから夜遅くまで。

古いと言われるかもしれない仕事の仕方で、今日もキッチンに立っています。

時代が変わっても、変えないと決めた部分があるのです♪